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iPhoneなどのスマホに採用され、最も普及しているタッチパネル方式
マルチタッチジェスチャー操作が可能なタッチパネル
スマートフォンのような、直感的で滑らかな操作性を実現します
製品情報 →
静電容量の原理と検出方式
静電容量(キャパシタンス)とは、コンデンサなどの電極間に「どれだけの電荷(電気)を蓄えられるかを表す量」のことです。電極同士が向かい合う面積が大きく、距離が近い(狭い)ほど、蓄えられる容量は大きくなります。静電容量方式タッチパネルは、この性質を利用して画面に指が触れたときの位置を「静電容量の変化」で検出しています。検出方式には大きく分けて、主に大型ディスプレイ等で使われる「表面型(Surface Capacitive)」と、スマートフォンや産業用PCなどで主流の「投影型(Projected Capacitive)」の2種類があり、それぞれ構造が異なります。
投影型静電容量方式(Projected Capacitive:PCAP)
投影型静電容量方式(PCAP)は、同時複数点入力(マルチタッチ)・高い耐久性・滑らかな操作感を実現するタッチパネルで、産業用機器への採用が急拡大しています。スマートフォン同等の操作性を求める場合の第一選択肢です。
投影型静電容量方式は、同時に二点以上の入力検知を可能にし、高い耐久性や堅牢性といった特長を持つ方式です。軽い操作感やフリック、拡大/縮小、回転などのマルチタッチジェスチャー操作やディスプレイ面の段差をなくしたフラットなデザインも可能です。コントローラ調整による高感度化によって手袋入力も可能。耐傷性、耐候性、デザイン性等のあらゆる面で高い性能を有しています。
マルチタッチとは?ジェスチャー操作を支える基礎技術
マルチタッチ(Multi-touch)とは、タッチパネルなどの入力装置において、「2箇所以上のポイントを同時に触れて操作を認識する技術」のことです。かつてのタッチパネルはクリックやタップといった「1箇所を押す=シングルタッチ」しかできませんでしたが、「複数点を押す=マルチタッチ」の登場によって、画面上での直感的で複雑な操作が可能となりました。
マルチタッチは、同時に触れた複数の指の位置や、それらがどう動いたかという「軌跡の変化」を瞬時に計算できます。この多点検出の技術があるからこそ、2本の指を広げて拡大する「ピンチアウト」や、回転させる「ローテーション」といった、直感的で複雑な「ジェスチャー操作」が可能になりました。
主なマルチタッチジェスチャー操作
2本の指を画面に当てて、間隔を狭めたり広げたりする操作です。画面を「拡大・縮小」でき、「ズームイン/アウト」とも呼ばれます。
2本の指を画面に当てて、円を描くように回す操作です。写真や地図の「向きを回転」させる際に使用します。
画面を指先で「サッと素早く弾く」操作です。主に1本の指で行われ、ページをめくったり画面を切り替えたりする際に使われます。
画面に指を触れたまま、上下左右に「滑らせるように動かす」操作です。画面をスクロールさせる際によく使われます。
画面に指を触れたまま上下左右に動かし平行移動(ドラッグ)させる操作です。地図や大きな画像の位置をずらして見たいときに使われます。
静電容量方式の基本原理
電極構成
タッチパネルの内部は、透明なX軸とY軸それぞれの電極が直交する配置になっており、格子状のマトリックスを構成しています。電極数は十数本から数十本で構成され、検出方式に応じて「すべての交点(アドレス)」、あるいは「X・Yの各電極(ライン)」ごとに容量値を検出します。この縦横の電極パターンの組み合わせにより、指で軽くタッチするだけで正確な入力が可能です。
動作原理
画面の内側には電極がマトリクス状に形成されており、隣り合う電極同士は容量結合をしています。ここに指などの導電性物質が近づくと、指と電極の間、あるいは電極同士の間に電気的な変化が生じます。このとき発生する静電容量(電気を蓄える量)の変化を捉えることで、タッチ位置を正確に検出しています。
この微細な電気的変化を捉えることで、正確な位置検出を可能にしています。
位置特定
タッチパネル内に配置されたX電極とY電極の静電容量の変化をスキャン(走査)することで、タッチされた正確な座標(位置)を判定しています。この電極構造は、測定する仕組み(方式)によって以下のように機能します。
自己容量方式と相互容量方式
投影型静電容量方式(PCAP)には自己容量方式と相互容量方式の2種類があります。マルチタッチ操作では、位置検出が正確でゴースト現象のない相互容量方式が標準的に採用されています。自己容量方式は感度が高い分、マルチタッチ時に誤認識が起きやすい特性があります。
自己容量方式
指とITO電極間に形成される電界に指などの人体(GND)が触れることで起こる静電容量の増加を検知し、場所を特定することでタッチ判定を行います。高感度で、分厚いカバーの上からでも読み取りが可能な反面、XY電極の行/列ごとにタッチ位置を判断しているため、マルチタッチ時にタッチしていない箇所を認識してしまう(ゴースト現象)という、弱点があります。
シングルタッチ向け。仕組み上、高感度で手袋をしたままでも反応しやすいのが特長です
相互容量方式
X電極とY電極の2つの電極間における、電界の状態変化を検出する方式です。一方の電極を駆動させ、もう一方の電極との間に形成される電界に指(人体)やタッチペンが近づくと、電界の一部が指先やペン先に引き込まれて遮られ、電極間の静電容量が減少します。この容量の減少を捉えることで、指先やペン先の接近を検出します。
マルチタッチ向け。DMCの静電容量方式タッチパネルは「相互容量方式」を採用しています
静電容量方式タッチパネルの電極構造には、2枚のガラスやフィルムそれぞれにX/Y電極を配した「二層構造」と、1枚の基板の片面あるいは両面にX/Y電極を配した「一層構造」があります。DMCでは、少量多品種への対応力の高さや設計の柔軟性から、主に二層構造を採用しています。ここでは、二層構造においてスタンダードな2つのタイプをご紹介します。
センサーの内部構造
透明電極(ITO膜)はセンサーの表面に露出しておらず、カバーガラス等の内側に保護されています。そのため、指が近づくと、カバーガラスやフィルムなどの透明基板(誘電体)を介して電極との間に容量結合(電気を蓄える状態)が発生し、タッチ位置を特定することができます。
ガラス/ガラス構造(GG:Glass/Glass Structure)
高い意匠性とクリアな視認性
ガラスの一方にX電極、もう一方にY電極が形成されており、それぞれの電極が向かい合うように2枚のガラスが貼り合わされています。空気層(エアギャップ)をなくして密着させることで、光の反射を抑え、きわめてクリアで高い視認性を確保。さらに、合わせガラスとなることで高い堅牢性も実現しています。
傷や熱に強く、ガラスならではの圧倒的な透明感と優れた強度を誇ります
フィルム/フィルム構造(FF:Film/Film Structure)
薄型・軽量・耐衝撃性に優れた構造
フィルムの一方にX電極、もう一方にY電極が形成されており、それぞれの電極をタッチ面(上側)へ向けて貼り合わせています。ガラス/ガラス構造に比べて軽量かつ薄型に仕上げられるため、持ち運ぶハンディ機器などの用途に最適です。表面にプラスチックや強化ガラスの保護カバーを組み合わせることで、万が一の落下や衝撃でも割れにくいタッチパネルを実現できます。
ガラス製に比べて柔軟で割れにくく、軽量化や薄型化に大きく貢献します
静電容量方式は、指が触れた際の微弱な静電気(電荷)の変化を検知してタッチ位置を特定する方式です。スマートフォンに代表されるマルチタッチ対応・高透明度・高耐久が最大の特長で、産業用機器への採用も急増しています。電磁ノイズ環境ではコントローラの感度調整が必要です。仕組みの詳細は以下のページで解説&徹底比較しています。
DMC/ディ・エム・シーは、電子部品の製造企業として創業年の歴史を持ち、タッチパネルを手掛けて年、タッチパネル応用製品を手掛けて年の実績を有しています。国内にとどまらず、欧州では年以上、世界20ヶ国以上に販売実績を持つグローバルメーカーとしての経験から「タッチパネル専門メーカー」として、高い評価を受けてきました。ここではDMC/ディ・エム・シーの静電容量方式タッチパネルの特長をご紹介します。
用途に合わせた多彩なモデル展開
DMCの投影型静電容量方式(PCAP)タッチパネルは、製品の構造や配線設計、カバーガラスの有無によって、多様な組込環境に対応する主要シリーズを展開しています。プロジェクトの設置スペースや要求される堅牢性に応じて、最適なモデルをお選びいただけます。
| シリーズ | DUS-A SERIES | DUS-N SERIES | DUS-S SERIES | DUS-LA SERIES |
|---|---|---|---|---|
| モデル | スタンダード | スリムベゼル | CoFコントローラ | カバーガラス |
| タイプ | ガラスタイプ | ガラスタイプ | ガラスタイプ(CoF) | カバーガラス一体型 |
| 構造 | ガラス/ガラス ✓ 高い耐久性の基本形 |
ガラス/ガラス ✓ 内部配線高密度化 ✓ 額縁を極限まで縮小 |
ガラス+カバーガラス ✓ FPC上にIC実装 ✓ コントローラ基板レス |
ガラス/ガラス+カバーガラス ✓ 最高クラスの堅牢性 |
| 最大の強み | 実績数トップクラス 迷ったらこれを選ぶ標準品 |
狭額縁・省スペース 表示エリアを最大化できる |
組込の極小化 筐体内部の基板スペースが不要 |
優れた耐衝撃・高堅牢 傷や過酷な環境に非常に強い |
| インター フェース |
USB / RS-232C 等 (外部コントローラ経由) |
USB / RS-232C 等 (外部コントローラ経由) |
I2Cバス対応 (ダイレクト接続) |
USB / RS-232C 他 (環境に合わせた選択) |
| 耐環境・ 耐久性 |
○(産業用標準レベル) | ○(産業用標準レベル) | ○(コンパクトかつ安定) |
◉(極めて高い) 耐傷・耐候性バツグン |
| デザイン性 | ○(標準的なフラット化) |
◉(スマートな外観) スタイリッシュな細枠 |
◉(薄型・軽量化) 内部構造をミニマルに |
○(重厚感・フラット化) |
| 推奨アプリ | FA製造装置 / 産業用各種測定器 / コントロールパネル | ハンディ端末 / 小型組込機器 / デザイン重視のHMI | 薄型ディスプレイ / 車載用表示機器 / 高密度実装が必要な機器 | 公共自動券売機 / ATM / 屋外デジタルサイネージ / 医療・介護機器 |
DMCの静電容量方式タッチパネルが解決する課題と採用事例
DMCの静電容量方式タッチパネルは、長年培った確かな技術力と独自の設計構造により、それぞれの業界特有の「お困りごと」をクリアする高い基本性能とカスタム技術を持っています。「手袋をしたままで操作したい」「水滴やノイズによる誤動作を防ぎたい」「割れに強い堅牢性がほしい」といった現場の切実な要望などに対し、最適な検出方式とセンサー構造を組み合わせることで、一歩進んだ解決策をご提案します。FA(工場自動化)機器、医療、インフラなど、過酷な環境や高い信頼性が求められる現場においても、誤動作を防ぎ、快適で正確な操作感を提供しています。
最適なシリーズが見つかる!簡単選定フローチャート
設置環境の「タフさ」をチェック
「屋外設置」または「衝撃や傷の懸念が非常に高い環境」ですか?
圧倒的な堅牢性を誇る DUS-LA SERIES(カバーガラスモデル) が最適です。
屋内環境や一般的なFA環境であれば、次の 【Step 2】 の制限チェックへ進みます。
筐体内部・外観の「スペース制限」をチェック
機器の小型化や、内部スペースの削減が最優先ですか?
【基板スペースすら無い場合】➔ FPC上にICを実装した DUS-S SERIES(CoFモデル) で配線をミニマルに。
【画面の額縁を極限まで縮小したい場合】➔ 狭額縁設計の DUS-N SERIES(スリムベゼルモデル) が最適です。
標準的なスペックで実績を重視したい場合は、最も採用実績の多い王道の DUS-A SERIES(スタンダードモデル) がベストチョイスです。
カスタマイズ・オプションのご案内
DMCでは、お客様の組込環境や意匠性の要求に合わせて、標準品タッチパネルをベースにした柔軟なカスタマイズおよび各種光学オプションの組み合わせに対応しています。過酷な環境下での視認性向上や、ブランドイメージに合わせた外観設計をワンストップで実現します。
ディスプレイの設置場所(光の映り込み、プライバシー確保など)に応じて、各種機能性フィルムの貼合カスタマイズが可能です。一部単体でのアクセサリー販売のほか、主に製品のセットオプションに対応しています。
DUS-LA SERIES をはじめとするカバーガラス一体型モデルでは、筐体のデザインや製品コンセプトに合わせたガラス自体の加工・印刷カスタマイズに対応します。
DMC静電容量方式タッチパネルが選ばれる理由
産業用途に特化した「高い信頼性と実績」
コンシューマー(スマホ等)向けの静電容量方式を、過酷な環境に耐える産業用・FA用レベルへと昇華させています。耐傷性、耐候性に優れ、24時間稼働の製造現場や屋外設置装置、医療機器でも安心して長期間使用できます。
センサー・コントローラ・ソフトの一貫したサポート力
タッチパネルセンサー単体だけでなく、独自のタッチパネルコントローラ(DUSx200シリーズなど)や、設定・調整ツール(DMT-DDなど)を自社でトータル提供しています。これにより、組み込み時の相性問題がなく、高度な感度調整をワンストップでサポートできます。
過酷な環境をクリアする「高度なノイズ・環境対策」
産業現場で課題となる「水滴による誤動作」や「工場内の電磁ノイズ」、屋外設置装置で課題となる「強い日差し」や「寒暖差」に対し、自社コントローラのチューニング技術によって高い耐性を実現。誤動作を防ぎつつ正確な入力をキープします。
充実したカスタマイズとオプション展開
多様な組込環境に合わせて、反射防止(AR)、防指紋(AF)、のぞき見防止といった各種フィルムオプションを組み合わせ可能。ニーズに合わせた最適なUI環境をオーダーメイドに近い柔軟性で実現します。